側弯症を持ったお客さんに体幹を動かす筋トレを処方してませんか?
側湾症があるのにうつ伏せで本を読んでいないですか?
側湾症があるのにだらしなく座っていませんか?
僕はこの本を読むまで側湾症をお客さんにもいつもとほとんど変わらないトレーニングを提供していました。
今思えばよくないこともしていました。体を扱う仕事は知らないでは済まされないことがあります。
普段やりがちなクセや動きが側湾症を悪化させることがよくあるんです。
今回は”シュロス法による側湾症治療”を参考にやってはいけない動きをシェアしていきます。
以下の動きはすべてNG
うつ伏せで本を読む、うつ伏せでやる背筋の筋トレ

床にうつ伏せで寝転がってスマホを使うことはよくあると思います。
僕もよくやります。しかしこれも悪化させる行為になります。
体幹の後屈は全ての開始姿勢で、厳しく禁止する。というのも体幹の後屈は、必ず腰椎前湾を増強し、ほぼ常に胸椎前湾を増強する一方、肋骨隆起に対する効果がないからである。〜中略〜頭部を持ち上げて上体を反らすこと、骨盤を床面につけ腹臥位で本を読むこと、ブリッジも厳しく禁止する。これらは腰椎前湾を拡大し、また楔形になった体幹の腰部分の前面を拡大するが、肋骨隆起を縮小する効果を有さない。
シュロス法による側弯症治療
p81より引用
体を後ろに反る動きに対してシュロス法では厳しく禁止しています。それだけ百害あって一利なしの動きになります。
この動きをやってしまうと腰が反りやすくなり、さらに肋骨が前に突き出てきてしまいます。
トレーナー活動をしていると背中のトレーニングをすることはよくありますし、体幹の後屈(伸展,体を後ろに反る動き)もしょっちゅうあります。
いずれも側弯症には絶対禁忌になるので気をつけなければいけません。
猫背、イスに浅く座る、横向きで肘を立てる

デスクワークであったり、疲れてだらしなく座ってしまうときはどうしても猫背になってしまったり、イスに浅く座りがちです。横向きで肘を立てながら寝るのも危険です。
胸椎の屈曲(前方、側方、後方)は避けるべきである。というのも、既存の脊柱の欠陥形状が増強するからである。
シュロス法による側弯症治療
p79より引用
猫背もイスに浅く座るのも胸椎の屈曲になります、横向きで肘を立てて寝るのは胸椎の側屈(側方の屈曲)になります。
この動きをすると突き出てる部位がさらに突き出てしまいます。
むやみに胸椎を曲げるのはよくやってる人をみかけますが危険です。
いずれの動きもシュロス法ではさらに症状を悪化させるものとして禁止しています。
体幹をひねる動き
イスに座ったまま上半身だけひねって腰のストレッチをすることはないでしょうか。長時間同じ姿勢でいると腰が重ダルくなってきます、そんなときに腰をひねると伸びて気持ちがいいですよね。でもこれも危険な動きになります。
骨盤帯と反対方向に肩甲帯ー胸郭を回旋する全ての回旋は、不適切であり、基本的に避ける。これにより、体幹の中央部分の主要な肋骨隆起が拡大するからである
シュロス法による側弯症治療
p82より引用
シュロス法では上半身をひねる動きはできるだけやらないように勧めています。
元々ねじられていた背骨がさらにねじられることによって肋骨が突き出やすくなってしまいます。
ただそんなこと言われてもひねる動きは日常生活でどうしても出てくるのでできるだけ避ける程度の問題です。
背骨は動かさないで良い姿勢を心がける
側湾症について理解をするのは大変です。僕はまだ全然理解できていません。
ただ、”コレだけはやってはいけない”ということはトレーナーとして知っておくべきだと思います。
側弯症について学ぶ時間がなければ背骨は動かさないようにして、普段から良い姿勢を心がけるということだけでも覚えておけば悪化させるリスクは減ります。詳しい情報はこちら
背骨を動かさない体幹トレーニングのやり方はこの記事がオススメ↓
参考文献