瞬発力はスポーツをやってるひとにとっては身近で大事な能力です。瞬発力の差で勝敗が決することも少なくありません。
“体力測定でちょっとでも高く跳びたい””今日は大事な試合だからいつもより俊敏に動ける状態にしておきたい””瞬発力を手っ取り早くあげたい”
しかし瞬発力は伸ばすことが難しいと思われがちな能力でもあります。「元々のバネが違う」とかよく言いますがそんなことはありません。
これから紹介する方法を試すと誰でも簡単にジャンプ力を上げることができるんです。
バレーボール選手のジャンプ力が2〜5%アップした
NSCAジャパンの機関誌に面白いコラムが掲載されました。
12名のトレーニングを積んだバレーボール選手がベースラインの測定を行ったあと、ランダム化された異なる機会において様々な特異的ウォームアップ刺激(負荷ありと負荷なしのカウンタームーブメントジャンプ)を行ったところ、跳躍高と最大発揮パワーがそれぞれ2〜5%と2〜11%優位に改善された。
NSCA ジャパン 2017 5月号 パワー向上のためのコンプレックストレーニング:プログラムデザインのための現場への応用
ジャンプの高さの測定前にあるウォームアップをするとなんと2〜5%高く跳べるようになったんです!
もし垂直跳びで60cmの記録なら、最大3cm高く跳べるようになります。
この3cm。バレーボールやってるなら、バスケットボールをやってるならどれだけ大事かわかると思います。
なんで高く跳べるようになるの?
筋肉には大きな力は出せるけど力が入るまでに時間のかかる大きな筋肉と、小さな力しか出せないけどすぐに力の入る小さな筋肉があります。
瞬発力は短い時間でいかに大きな筋肉に仕事をさせるかが大事です。しかし、いきなりやっても瞬発力はでないんです。
大きな筋肉は力が入るまでに時間がかかってしまうため瞬間的に大きな力を出すのは難しい。
そのために瞬発力を上げるトレーニングがあります。そのため瞬発力を上げるトレーニングをせずに瞬発力をあげようとするのは遠回りになってしまいます。
さて、前置きはこれくらいにして本題に入ります
じゃあ何をすればいいのよ
本番の3〜4分前に反動をつけて思いっきりジャンプすることです。
これだけです。シンプルです。
この動画がわかりやすいです↓
このエクササイズはカウンタームーブメントジャンプといいます。プライオメトリクス系のエクササイズなのですが比較的やりやすいです。
気をつけること
- 3〜4分前にやる
- ヒザを直角まで曲げて沈み込むこと
- しゃがむときにヒザを前に出さないこと
- 腕の反動を使う
- 思いっきり跳ぶ
- しゃがむと同時にすぐジャンプする←コレが一番大事
特にしゃがんですぐに跳ぶのが大事です。このジャンプの特徴はしゃがんだときに引き延ばされると反射的に縮もうとする筋肉の習性を利用してより高く跳べることです。
しゃがんだときに一旦動きを止めてしまうと反射的に縮む筋肉の習性を利用できなくなってしまうので効果が無くなってしまいます。
3〜4分後に効果が最大になります。
それより早いと疲労が残っているし、遅いと効果が無くなってしまいます。
本番前にプライオトレーニングをやることで神経伝達が活発になり、大きな筋肉も時間をかけずに収縮するようになります。その結果高く跳べるようになります。
その効果はプライオレーニング直後が高いのですが、プライオトレーニング直後は筋肉の疲労も残っています。そのため疲労が抜けていてかつ、プライオトレーニングの効果が残っている3〜4分後がもっとも効果が高くなります。
まとめ
- プライオトレーニングをすると一時的に瞬発力が上がる
- 効果が最も高いのは3〜4分後
今回は垂直跳びの例でしたが、おそらく他の動きにも応用可能です。腕を前に速く突き出したいならプライオ系のプッシュアップが効果がありそうですし、横に素早く切り返したいなら同じくプライオ系のサイドランジが効果がありそうです。
もし、瞬発力を上げようと試行錯誤しているなら今回の内容は役に立つと思います!
是非お試しあれ^^
Let’s traning!!